2025年6月28日放送のテレビ東京『出没! アド街ック天国(以下、アド街)』は、鎌倉の稲村ケ崎から極楽寺周辺に出没。観光客が少ない“古都の穴場”として、地元に密着した町中華やパン店、菓子店、カフェ、レストランなどが紹介されました。
- 20位:極楽寺トンネル
- 19位:観光地ではありません
- 18位:アトリエピッコロ
- 17位:稲村ヶ崎洋菓子店
- 16位:盛華園&偕楽
- 15位:R antiques
- 14位:稲村ヶ崎温泉
- 13位:ブーランジュリー・べべ
- 12位:谷戸
- 11位:隠れ家レストラン
- 10位:アナン邸
- 9位:江ノ電ビューのカフェ
- 8位:TAVERNA RONDINO
- 7位:別荘地
- 6位:新田義貞 伝説の地
- 5位:稲村亭&はぶか牛肉店
- 4位:サーフィン
- 3位:相模湾の海鮮
- 2位:極楽寺
- 1位:稲村ヶ崎
20位:極楽寺トンネル
江ノ電唯一のトンネルが「極楽寺トンネル」。極楽寺駅~長谷駅間のレンガ造りのトンネルで、すべての工程を人力で掘られたそうです。1907年に開通しました。
19位:観光地ではありません
住民の方へのインタビューでは、「江ノ電沿線では一番田舎」「鎌倉だけど観光地ではない」という、稲村ヶ崎~極楽寺エリア。月9ドラマ『最後から二番目の恋』の舞台となった極楽寺駅からほど近い、東京から移住した清水夫妻が営む「SOMETHING'S COFFEEHOUSE」が登場。「不便さが、逆に豊かさを生んでいる」とコメントされていました。
18位:アトリエピッコロ
店主で写真家の鈴木さや香さんが営むアトリエ兼ショップ「アトリエピッコロ」が登場。稲村ケ崎と極楽寺の風景を写したポストカードが人気だそう。「みんな期待していない街。その穏やかさが心地よい」とのお話でした。
17位:稲村ヶ崎洋菓子店
稲村ケ崎駅から徒歩15分ほどの住宅地にある「稲村ケ崎洋菓子店」が登場。鎌倉山の名店で長年勤めた店主の小林さんが焼き上げる「夏蜜柑のパウンドケーキ」が紹介されました。常連のひとり、作家の甘粕りり子さんが出演し、「クラシックな中にちょっとだけ攻めた部分があるお菓子。全部推し」とコメントされていました。バタークリームのケーキ「水面」は甘粕さんが命名されたそう。
16位:盛華園&偕楽
住民がおすすめする2軒の町中華「盛華園&偕楽」が登場。
1975年ごろに創業した盛華園。シンプルな「チャーハン(800円)」と「コーンあんかけ炒飯(900円)」が地元民の推しチャーハンとして紹介されました。
1966年ごろに創業した偕楽の人気メニューは「五目チャーハン(1150円)」。カニの身、チャーシュー、錦糸卵がのった華やかな一品です。アガサ・クリスティ作品の翻訳で知られる詩人の田村隆一さんが愛したお店で、エッセイ「ぼくの鎌倉散歩」で「ラーメンの味は抜群だった」と記されているそう。
15位:R antiques
1999年創業の「R antiques」では、江戸時代〜昭和初期の骨董・古道具を販売しています。建物は築100年超の古民家。昭和初期の木製スツールや江戸時代に焼かれた瀬戸焼の馬の目皿、昭和初期のガラス瓶、明治時代の灯火器が紹介されました。
14位:稲村ヶ崎温泉
稲村ケ崎温泉は、このあたりが大昔は松林だったことから、その化石成分が溶け出した「モール泉」で世界的にも珍しいそう。殺菌効果があり、美肌・保湿効果が期待されます。入浴料は1500円(時期により異なる)で、条件がよければ、温泉につかりながら、海の向こうに江の島と富士山がのぞめます。
併設のエスニックレストラン「Ninai」では、テラス席に足湯が設けられており、「足湯ワンドリンクセット」は1500円。
13位:ブーランジュリー・べべ
「ブーランジュリー・べべ」は2010年に極楽寺駅近くにオープン。店主の安藤さんは鎌倉と湘南の有名ベーカリーで修行しました。コンセプトは「地元の人が毎日通えるパン屋さん」。フランス出身の常連客のひとりはバゲットを「一番」と絶賛。もうひとりのフランス出身の常連客は餅が入った「極楽寺あんぱん」を「おいしいです」と紹介していました。
ゲストの石田ひかりさんは、鎌倉に住んでいたころによく通っていたそうで、「ぱりっぱりのクロワッサン」「秋になると登場するマロンデニッシュ」を紹介していました。
12位:谷戸
谷戸(やと)とは、谷と丘が連なる地形のこと。稲村ケ崎は細長い谷地につくられた街ということで坂が多く、だからこそ、静けさが守られていると紹介されました。
稲村ヶ崎駅近くでありながら、88段の急な階段を上がった先にある「鎌倉希望峰」は、2024年に黒澤さんが自宅を改装して開業した喫茶室。窓の外には谷戸と相模湾の絶景が広がっています。
11位:隠れ家レストラン
見落としてしまいそうな小道を進んだ奥にあるのが、完全予約制のイタリアン「リストランテ鎌倉フェリーチェ」。ヨーロッパから空輸で取り寄せた食材を使用し、本場の味にこだわっています。
2022年にオープンした「レネ 稲村ヶ崎」は完全予約制のフレンチレストラン。パリの星付きレストランで働いていた夫妻が営んでおり、フレンチの伝統を守りつつ、日本各地の素材を使った料理を提供しています。鎌倉でとれる伊勢海老「鎌倉海老」を使った逸品も。
10位:アナン邸
極楽寺駅から谷戸へ向かった住宅地にある築100年超の「アナン邸」は、1950年代から本格的なスパイスを扱う専門店。先代のメタ・アナンさん(故人)は家庭で手軽にスパイスカレーを楽しめるカレーブックというキットを1987年に発売。現在カレーブックは約10種類まで増えています。3代目のメタ・バラッツさんが開発した「マスタードフィッシュカレー」がクローズアップされました。
9位:江ノ電ビューのカフェ
江ノ電を眺めながらのんびりと過ごせる江ノ電ビューのカフェが登場。
2024年にオープンした「Cafeうみのトナリ」は、稲村ケ崎からほど近い線路沿いにあります。1日10食限定のランチプレートが人気。
2015年オープンの「ヨリドコロ稲村ヶ崎」は、ひものカフェをうたう人気店。卵の白身をホイッパーでふわふわのメレンゲにした、一風変わった卵かけご飯がSNSでバズっており、世界中からお客さんが訪れています。
8位:TAVERNA RONDINO
1980年創業のイタリアンの名店「TAVERNA RONDINO」の変わらぬ看板メニューはイカ墨のスパゲッティ。地元の八百屋さんで仕入れた鎌倉産のトマトとルッコラを生のままのせるピッツァも紹介されました。
7位:別荘地
明治時代、保養地・別荘地として発展した稲村ケ崎。稲村ケ崎に石碑が建てられている、哲学者・西田幾多郎をはじめ、5千円札に採用された新渡戸稲造と津田梅子も別荘を構えていたそうです。
6位:新田義貞 伝説の地
稲村ケ崎が鎌倉幕府を倒した新田義貞伝説の地であることが紹介されました。
1333年、新田義貞軍の主力は極楽寺切通から鎌倉に攻め込みましたが、自然の地形を活かした幕府軍の強固な守りに大苦戦。そこで稲村ヶ崎に出て、海に黄金の太刀を投げ入れ龍神に祈願すると、潮がみるみるうちに沖まで引いていき、新田軍は海側から鎌倉中心部へ攻め入ったという伝説が残っています。
5位:稲村亭&はぶか牛肉店
1949年創業の「稲村亭」は、総菜が充実している精肉店。名物の炭火焼豚は、先代から受け継いた秘伝のたれに付け込んで焼いています。
1950年創業の「はぶか牛肉店」は、稲村ヶ崎駅の目の前にあります。特に牛肉にこだわっており、常に手切りで販売。2代目の羽柴さんが、200gピッタリで手切りする技術を披露しました。お孫さんが3代目として店を引き継ぐとのことです。
4位:サーフィン
桑田佳祐さんが監督した映画『稲村ジェーン』にも描かれたサーフィンの名所・稲村ケ崎。海底が岩場のため、上級者向けとされています。レジェンドの長沼一仁さん(75)が実行委員長をつとめていたビッグウェーブコンテスト「INAMURA CLASSIC」は1989年に第1回が開催。良い波が立たなければできないため、第2回が開催されたのは24年後の2013年だったといいます。
3位:相模湾の海鮮
相模湾の海鮮が楽しめるお店が登場。
釣船店が営む「池田丸 稲村ヶ崎店」では、毎日30種類ほどの地魚を取りそろえ、焼き魚や刺身などの定食を提供しています。
2007年創業の「和食処 つきやま」では、ディナータイムに土鍋ごはんを提供。相模湾名物「しらすと高菜の土鍋」や由比ガ浜でとれるタコを使った「地蛸の土鍋」が紹介されました。
2位:極楽寺
1259年創建の極楽寺が登場。元寇の際に幕府・朝廷の命を受けた僧侶の忍性が異国退散を祈祷したといわれています。
1位:稲村ヶ崎
稲村ケ崎の砂浜が黒い理由を紹介。元・鎌倉高校の教諭で砂鉄に関する論文を発表した木浪信之さん(東京都市大学 博士)は、海の中の大きな断層に砂鉄の起源があり、潮に流されることで、稲村ケ崎の砂浜には砂鉄が多く含まれ黒くなっているのであろう、と話していました。この砂鉄は不純物が多く鉄が作りにくいのですが、鎌倉高校では砂鉄を製錬し、たたら製鉄で純度の高い鉄づくりに挑戦。刀工の手によってこの鉄から短刀を作ることにも成功しました。
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