クリオロエールは、横浜のクラフトビールメーカー「横浜ビール」と今年35周年を迎えるフレンチ「霧笛楼」がタッグを組んで生まれたチョコレートビールです。チョコレートビールと聞くと「甘いビール?」と思われるかもしれません。が、このクリオロエールは甘くありません! 発表会に参加してきましたので、どんなビールなのか紹介します。
▲チョコレートビール「クリオロエール」(1本330ml、580円税抜)
一般的なチョコレートビールはカカオやチョコレートは入っておらず、麦芽の焙煎などでチョコレート風味を出しているものが多いそう。クリオロエールは、希少なチョコレートが入っているのです! 「え? チョコレートが入っているなんて、やっぱり甘いんじゃ……?」 いいえ、甘くないんです(大事なので2回言います)!
本物のチョコレートを使いながらも、甘くないチョコレートビールを目指した「クリオロエール」
クリオロエールは今年で4回目の販売。12月下旬からバレンタイン時期の2月上旬にかけて、限定数(2016年は1500本)で販売されています。毎年少しずつレシピを変えているので、昨年のものとは味が違うのだとか。醸造長の五條芳範さんは2016年版のクリオロエールについて次のように話しました。
▲「本物のチョコレートを使ったビールではありますが、甘いだけのビールにはしたくありません。今年はスッキリとした、より“男性的”な味をめざしました」(五條醸造長)
確かに、昨年のものよりも濃厚な印象です。チョコレートの香りはしますが、甘くはありません。(←3回目 笑)
五條醸造長は「来年はチョコレートの割合を増やし、アルコール度数も上げたいです」と、早くも来年のクリオロエールへの意気込みも。来年も期待できそうですね!
希少なクリオロ種のクーベルチュールをビールに使用
クリオロエールに使われているのは、フランス・プラリュ社のクーベルチュール「マダガスカル」。クーベルチュールとは、製菓用の脂肪分が高いチョコレートのことで、その原料となるカカオ豆には、世界的にも希少な「クリオロ種(しゅ)」が使われています。クリオロ種は、特に苦みが少なく、濃厚なのにマイルドな味わいなのです。
プラリュ社ではカカオ豆の焙煎が手作業で行われているため、焦げ感がないのが特徴。クーベルチュールだけを食べてみると……美味しい……! カカオ分が80%もあるとそうなのに、苦みや酸味がなく、まろやかで芳醇な香りが口の中に広がります。普通、カカオ分80%のチョコレートは苦くて食べにくいのですが、それがまったく感じられません。この希少なチョコレートが、クリオロエールの香りと味を引きたてているんですね。
▲クーベルチュール「マダガスカル」を使った、本物志向のチョコレートビール「クリオロエール」
クリオロエールは、元町・霧笛楼と霧笛楼オンラインショップ、横浜ビールが運営するレストラン驛(うまや)の食卓、横浜ビールオンラインショップなどで販売中。バレンタインにおすすめ。1500本限定販売なので、どうぞお早目に。
▲「歴史あるレストラン霧笛楼さんと一緒に、今年もチョコレートビールをつくることができました。ありがとうございます。地元・横浜のビールを、地元の食材と共に、地元の方々へ、をテーマに、地元の皆さまに長く愛されるビールをつくってまいります」と、横浜ビール・太田久士社長
▲プラリュ社のクーベルチュールなどフランス食材を取り扱うフレンチF&Bの方々と横浜ビール醸造長・五條芳範さん(左から2番目)、霧笛楼を運営する鈴音(すずおと)の鈴木信晴社長(右)
今平料理長の料理人の原点・Coq au Vin(コッコヴァン)をおウチで
そして、クリオロエールとともに発表されたのが、レストラン霧笛楼の今平茂総料理長が監修した「霧笛楼 国産チキンの赤ワイン煮~コッコヴァン~」。おウチで気軽に霧笛楼の味が楽しめる、レトルトパウチ食品です。
今平総料理長は「霧笛楼35周年の年に、レトルトでコッコヴァンを発表したい、と1年前から取り組んできました。私の西洋料理料理人のはじまりは、東京・日本橋の『東洋』というレストランで、師匠である矢島政次シェフはたいへん厳しい方でした。コッコヴァンはそこで学んだ、私の原点のような料理です」
「商品化にあたっては、キスコフーズの皆さまにいろいろと無理なことを申しました。『このまま3時間つけておいてください』とか。そんなレシピを忠実に守っていただいて、自信を持ってお届けできる商品ができました。ありがとうございます。ぜひご家庭でも霧笛楼の味を楽しんでください」(今平総料理長)
▲商品化に携わったキスコフーズの長岡慎司社長。「私どもは“プロ”の皆さまの裏方。厨房を巨大化したような工場で、調理師が作っています。煮詰め具合や隠し味など、元町を代表するレストラン・霧笛楼さんの味を作る一助となることができ、光栄です」
今平料理長から、コッコヴァンに合う、つけあわせ(バターライス、季節の野菜)の調理のコツを伝授いただきました。
▲「野菜と一緒に、これも……」と、野菜を茹でていた鍋の下からレトルト袋が出てきて、一同大爆笑
▲「季節の野菜はキャベツにブロッコリー、ロマネスコ。ゆでてあるので、オリーブオイルでサッと炒め合わせるだけでOKです」(今平料理長)
▲レトルトとは思えないほど、美しい一皿に……!
▲霧笛楼の味があたためるだけで、手軽に楽しめます。「霧笛楼 国産チキンの赤ワイン煮~コッコヴァン~(1000円税抜)」
クリオロエール&コッコヴァン。冬にいただきたい逸品をどうぞ。