歴史的建造物を利用しながら保存している横浜市。日本大通り界隈に残る歴史的建造物のひとつ、旧横浜商工奨励館は1929(昭和4)年、関東大震災後の復興のシンボルとして横浜市が建設しました。現在は日本新聞博物館(ニュースパーク)や放送ライブラリーなどを備えた複合施設・横浜情報文化センターとして活用されています。
<INDEX>
- 歴史的建造物を活用したカフェ
- クラシカルなマシンで淹れるエスプレッソを
- 自分でカップに注ぐ「記者たちのカフェ 」
- 本格派フランス菓子もおすすめ
- CAFE de la PRESSE(カフェ ドゥ ラ プレス)概要
歴史的建造物を活用したカフェ
2階にある「CAFE de la PRESSE(カフェ ドゥ ラ プレス、以下プレス)」は、建物が建築された当時の意匠が残る、クラシカルな空間が魅力のカフェ。1階にあるミュージックレストラン「アルテリーベ」が、2000年にオープンしました。
クラシカルなマシンで淹れるエスプレッソを
カフェ巡りの師と仰ぐ元マスター(⇒こちら)から、プレスで使われているエスプレッソマシンの画像が送られてきて…「何ですか! このカッコいいマシンは…!」。一体どんな味がするのか気になり、私も行ってみました。
そのマシンとは、イタリアのメーカー・ELEKTRA(エレクトラ)社の「Bell Epoque(ベルエポック)P1」。まるで美術品のようなデザインで、クラシカルな雰囲気にピッタリなのです。日本では数台しか導入されていない、希少なマシンなのだとか。
こちらで淹れたエスプレッソで作る「カフェラテ」「カプチーノ」にあたるメニューはフランススタイルの表記で「カフェ クレーム(600円)」となっています。通常は、泡が多めのカプチーノで提供されますが、カフェラテにすることもできるようです。
▲カフェ クレーム(600円)。ミルクフォームが他店のものとは少し異なる印象。時間の経過とともにラテアートの周りから泡が消えていきます
エスプレッソの豆はキャラバンコーヒーのものだそう。しっかりとした深煎り豆の味、香りが楽しめます。元マスターはキャラバンコーヒーの営業マンだったこともあり、当時プレスの担当だったと聞きました。
スタッフにマシンについてちょこっと伺うと、姉妹店のイタリアンレストラン「レオーネ マルチアーノ」を2012年にオープンした際、2台一緒にヴェネツィアから取り寄せたとのこと。近年よく見られる箱型のエスプレッソマシン「マルゾッコ」とは「圧が違います」。慣れれば、どちらのマシンでも同じ状態に仕上げられるそうです。
なぜこのマシンを選んだのか、代表の日比生猛さんに伺うと、プレスは建物の建築年と同じ1930年代のフランスカフェをイメージしており、その雰囲気にマッチするから、との回答。「存在感あるマシンで淹れるエスプレッソ、おいしそうに感じませんか?」(日比生さん)たしかに、マシンを操る姿を見ていると、期待が高まりました!
▲以前いらした、フランス人パティシエのレシピを受け継ぐ「マカロン(220円)」とともに
自分でカップに注ぐ「記者たちのカフェ 」
カフェクレームのほかにエスプレッソドリンクを楽しめるメニューとしては「記者たちのカフェ(720円)」があります。オリジナルメニューで、ダブルエスプレッソとミルクフォームが別々のピッチャーでサーブされ、自分で好きなようにカップに注いでいただきます。
同じ建物内に日本新聞博物館(ニュースパーク)があり、近隣に裁判所があることから、気難しい記者が好きなように飲めるメニューをイメージしたとのこと。「長い時間滞在し、楽しんでいただきたい、との思いも込めています」と、日比生さん。
まずは、エスプレッソそのままで。次にミルクを注いで。最後は泡をのせて。
▲丸を描こうと思ったら、ぽたんぽたんと泡が垂れてしまい……ラテアートを描くのは難しい! と実感……!
本格派フランス菓子もおすすめ
▲元マスターに、こちらも食べてみてください、とすすめられた「モンプディング(400円)」。クレームブリュレの内側のようななめらかなプリンの上に、カラメル味のジュレがのせてあるではありませんか! 混ぜて食べると、なるほどプリン。トロトロ過ぎない、絶妙なバランスはさすが!
元マスターが「横浜で一番ほっとするカフェ」と高く評価するこちら。関内エリアでおいしいカフェラテと本格派フランス菓子を食べたい時にお立ち寄りください。
CAFE de la PRESSE(カフェ ドゥ ラ プレス)概要
住所:横浜市中区日本大通11 情報文化センター2階
営業時間:10:00~20:00(L.O.19:30)
定休日:月曜
アクセス:みなとみらい線 日本大通り駅より徒歩約1分
▼元マスターの感想はインスタグラムで
【関連記事】