横浜ウォッチャー

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横浜美術館で「3」にこだわった「トライアローグ」展開幕!国内3館の20世紀西洋絵画の名品が一堂に

トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション

横浜美術館で、国内3館の西洋美術コレクション作品を展示する「トライアローグ:横浜美術館愛知県美術館富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション」が2020年11月14日(土)~2021年2月28日(日)まで開催。

国内の公立美術館3館が収蔵する西洋美術コレクションから、ピカソ、ミロ、ウォーホルなど20世紀美術史を彩った巨匠たちの作品を厳選、約70作家・約120点が一堂に会します。見どころを紹介。

※画像は2020年11月13日に行われた内覧会で撮影

 

 

 

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「3」にこだわった展覧会

トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション

タイトルとなっている「トライアローグ」とは、3者による会談(鼎談・ていだん)という意味。

日本有数の大型公立美術館である3館(横浜美術館愛知県美術館富山県美術館)学芸員が時間をかけて話し合い、コンセプトやラインナップなどすべてを共同で進めたとのことです。

この「トライアローグ」というタイトルにちなみ、「3」という数字をキーワードとし、20世紀の美術史の流れを「3章立て・30年区切り」で紹介しています。

展示について解説する横浜美術館・松永真太郎主任学芸員 ゲルハルト・リヒター《オランジェリー》1982年 富山県美術館蔵 ©︎ Gerhard Richter 2020(16062020)

展示について解説する横浜美術館・松永真太郎主任学芸員
ゲルハルト・リヒター《オランジェリー》1982年 富山県美術館蔵
©︎ Gerhard Richter 2020(16062020)

 

第1章「1900s─アートの地殻変動」(1900年から1930年)……世紀初頭に興ったキュビスムフォーヴィスム表現主義、抽象芸術、ダダに至る、20世紀最初の30年の動向に注目

第1章「アートの地殻変動」展示風景

第1章「アートの地殻変動」展示風景

 

第2章「1930s─アートの磁場転換」(1930年から1960年)……ヨーロッパにおける一大潮流・シュルレアリスムへと展開する両大戦をはさむ30年を俯瞰

第2章「アートの磁場転換」展示風景

第2章「アートの磁場転換」展示風景

 

第3章「1960s─アートの多元化」(1960年以降)……第二次世界大戦後、日常的なモチーフをアートに取り込んだネオダダを機に、ポップ・アート、ミニマルアート、コンセプチュアルアートなど多様化していった芸術表現の軌跡を紹介

第3章「アートの多元化」展示風景

第3章「アートの多元化」展示風景

 

それぞれの章がざっくりと30年ごとに切り取られ、20世紀の西洋美術史の変遷について作品を通して感じられるようになっています。

 

「Artist in Focus」3館に共通する9人の作家に注目

「Artist in Focus マックス・エルンスト」展示風景

「Artist in Focus マックス・エルンスト」展示風景

3館(横浜美術館愛知県美術館富山県美術館)は、1980年前後の「美術館建設ラッシュ」の中で誕生し、近現代の西洋美術をコレクションの柱のひとつに置き、美術館の「顔」となる作品を多く有する点で共通しているとのこと。

 

3館が収蔵する同じ作家9人の作品を並べて展示、比較検証するコーナー「Artist in Focus」が各章ごとに設けられています。上部に色の帯がついているのが目印です。

「Artist in Focus パブロ・ピカソ」展示風景

「Artist in Focus パブロ・ピカソ」展示風景

第1章では各館が収蔵するピカソの女性像作品が並びますが、「青の時代」「シュルレアリスムへの過渡期」「晩年」と画風が変わっていったことが一目瞭然です。

キャプションの帯の色で所蔵館がわかるようになっています。「赤=愛知県美術館」「青=富山県美術館」「緑=横浜美術館」

キャプションの帯の色で収蔵館がわかるようになっています。「赤=愛知県美術館」「青=富山県美術館」「緑=横浜美術館

「Artist in Focus アンディ・ウォーホル」展示風景

「Artist in Focus アンディ・ウォーホル」展示風景

 

3館合わせると海外の大型美術館のコレクションにも勝る

横浜美術館蔵屋美香館長は「企画展と比べコレクションは『いつでもいいや』『海外と比べると規模が…』と見送られる感じがあります。が、3館を合わせると、海外の大型美術館のコレクションにも勝る内容となりました。同展はコロナ禍よりも前に企画されたものですが、お金をかけて海外から運んできても定員制の導入で収支が難しくなったり、海外から輸送や借用が難しかったりする昨今、国内のコレクションを見直し、知恵の絞り方のひとつのモデルとしてお示しできたのではないかと思います」と、同展の意義を語りました。

横浜美術館終了後は、愛知県美術館富山県美術館に巡回予定。

 

3館の学芸員3名による「オンライン・トライアローグ(=3者による会談・鼎談<ていだん>)」が掲載された特設サイトのスペシャル企画を読んでから訪れると、展示意図がよくわかると思います。

yokohama.art.museum

 

期間:2020年11月14日(土)~2021年2月28日(日)
場所:横浜美術館
開館時間:10:00~18:00
休館日:木曜日 ※2021年2月11日を除く 2020年12月29日(火)~2021年1月3日(日)、2月12日(金)
観覧料:一般 1500円、65歳以上(要証明書)1400円、大学・専門学校生 1100円、中学・高校生 500円、小学生以下 無料(企画展観覧当日に限り、企画展の観覧券でコレクション展も観覧可)

※要オンライン日時指定予約。詳しくは特設サイト 観覧料・ご予約へ

yokohama.art.museum

 

横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」

横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」展示風景

横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」展示風景

同時開催となる横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」では、明治から大正、さらには昭和と元号が変わり、関東大震災と第2次世界大戦で多くの街に被害をもたらした激動の時代の横浜のアートシーンに着目。

10章仕立てで横浜とゆかりのある作家たちを中心に約150点の収蔵品が展示されています。

横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」展示風景

横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」展示風景

期間:2020年11月14日(土)~2021年2月28日(日)
場所:横浜美術館
開館時間:10:00~18:00
休館日:木曜日 ※2021年2月11日を除く 2020年12月29日(火)~2021年1月3日(日)、2月12日(金)
観覧料:一般 500円、大学・高校生 300円、中学生 100円、小学生以下 無料(企画展観覧当日に限り、企画展の観覧券でコレクション展も観覧可)

※要オンライン日時指定予約。詳しくは下記公式サイトにて

yokohama.art.museum

 

New Artist Picks 柵瀨茉莉子展|いのちを縫う

New Artist Picks 柵瀨茉莉子展「いのちを縫う」展示風景

New Artist Picks「柵瀨茉莉子展|いのちを縫う」展示風景

将来活躍が期待される若手作家を紹介する小企画展「New Artist Picks(NAP)」

春に開催予定でしたがコロナ禍で開催が延期となった、横浜在住の作家・柵瀨茉莉子(さくらい・まりこ/1987年生まれ)の個展「いのちを縫う」がアートギャラリー1とCafe小倉山で2020年12月13日(日)まで開催。

植物などの自然物をひと針ずつ糸で「縫う」ことを表現手段とした生きるものと朽ちてゆくものへの祈りと鎮魂の思いを込めた縫い目によって新たないのちを吹き込んでいます。

作家が生まれ育った佐島(神奈川県横須賀市)を舞台とし、ライフストーリーをテーマに新作を発表。

期間:2020年11月14日(土)~12月13日(日)
場所:横浜美術館 アートギャラリー1、Cafe小倉山
観覧料:無料

yokohama.art.museum

大規模修繕のため、展覧会終了後は2年超の長期休館となる横浜美術館。長期休館前最後の展覧会をお見逃しなく。

トライアローグ展 近隣施設タイアップ

横浜ロイヤルパークホテル「トライアローグ展ランチ vol.1」(イメージ)

横浜ロイヤルパークホテル「トライアローグ展ランチ vol.1」(イメージ)

トライアローグ展とともに楽しめる近隣施設とのタイアップも。カフェやレストランで半券を提示するとお得なサービスが受けられます。下記サイトから「お得なタイアップ」のページをチェックしてください。

yokohama.art.museum

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