2015年4月、新横浜ラーメン博物館を卒業したラーメン店「かもめ食堂」。11月19日、宮城県気仙沼市に帰郷オープンを果たしました。
もともと「かもめ食堂」は気仙沼で誰もが知っているシンボル的なお店だったのですが、2006年、後継者不在のために閉店後、建物はそのまま残されていました。その建物は、東日本大震災の津波によって全壊してしまったのです。「かもめ食堂」を気仙沼で復活させようと尽力したのが、気仙沼出身のラーメン店「ちばきや」店主・千葉憲二さんです。
復活にあたり千葉さんがこだわったのが、できる限り、昔のかもめ食堂と気仙沼市魚市場から近い場所に店を構えることだったそう。そして、地元の人が集うだけでなく、県外からもわざわざ目指してくる「観光資源」になることを目指す、ということ。というわけで、オープン間もない「かもめ食堂」に行ってきました。
▲かもめラーメン 味玉のせ 醤油味(800円)
▲海老ワンタンメン 潮味(900円)
醤油、潮ともに、ラー博の時よりも美味しさがバージョンアップ! 特に、スープの味がまろやかになっていました。店長によれば「スープにラー博の時は使っていなかった豚を加えています」とのこと。また、チャーシューも変えました、とのことで、存在感が増したような……! 観光の目的地になるラーメン店だ、と実感できました。
ラー博の時より、サイドメニューやご飯もののバリエーションが増えています。
▲かもめのメンチカツ(220円)
▲牛タンコロッケ(200円)
▲地元食材を使った食堂メニューも充実
▲かもめ食堂の店内。昼間は気仙沼の港が窓の外に見えるロケーション
かもめ食堂が気仙沼の笑顔の象徴になれるよう、応援しています!
■ かもめ食堂
住所:宮城県気仙沼市港町1-10
営業時間:10:00~14:30、17:30~20:30
定休日:当面は無休
電話:0226-28-9037
翌日、気仙沼の街を巡ってみました。東日本大震災から4年8ヵ月経った現在も、あちこちで土地のかさ上げの工事が続いています。完全な復興までは、まだまだ道半ばといったところでしょうか。
▲気仙沼市魚市場のようす
▲プレハブのコンビニがあちこちに
かもめ食堂の隣りにあるカフェ「K-port」にも行ってみました。
▲「K-port」は俳優の渡辺謙さんが地元の方々と一緒につくったカフェ
▲地元のパン店「ラ・エピ」の塩パンを使った「こころサンド」(500円、ドリンクセットは+100円)。ハートの形にこだわって考案したとのこと
地元の店とのコラボや地元食材にこだわったメニューがいろいろありました!
かもめ食堂の周りには、K-portのほか、復興屋台村気仙沼横丁や気仙沼市魚市場に隣接する「気仙沼 海の市/シャークミュージアム」などもあり、このエリアがひと足早く、中心街としての活気を取り戻しつつあるように感じました。気仙沼がもっともっと元気を取り戻すよう、ぜひ足を運んでみてください。
▼ラー博卒業前の記者会見のようす。千葉さんのかもめ食堂への思いを綴っています。
<番外>
▲最大値の場所を通過する時、神奈川県内の数値(約0.04マイクロシーベルト)の100倍というのは異常だな、と実感しました……
▲いまだに避難区域となっている双葉町エリアは震災から時が止まっているようでした