横浜ワールドポーターズ1階に、2018年11月29日にオープンしたドリンクスタンド「ロアーブラザーズ」。どうも「#コーヒータピオカ黒糖ミルク」推しのようなので、SNS映えの甘いドリンクしかないのかと思い込み、長いことスルーしていました。すみません! SNS映えドリンクのベースとなっていたのは、本格派の自家焙煎コーヒーでした!
カフェ巡りの師と仰ぐ元マスター(⇒こちら)が「今の横浜界隈では行くべきお店であるということです。」とつぶやいていたので、「そうだったのか!」と反省しながら、横浜赤レンガ倉庫での取材の後に行ってみました。
▲カウンターの裏側にテーブル席が用意されています
メニューを見ると「エスプレッソドリンク」のところに小さく『当店のエスプレッソドリンクは全てダブルショットで提供しております。しっかりとしたコーヒー感をお楽しみ下さい。』と書かれています。
これ、もっと大きく書いてもいいんじゃないでしょうか!?
と、心の中で大きな声で叫びながら、「カフェラテホット(518円税込)」をオーダーしました。
▲ああっ、香ばしい! 濃い! 好きなタイプです、これ
「ダブルショット」は、プラス料金で対応しているところがほとんどだと思います。ショットグラス1杯分が「シングル」、2杯分が「ダブル」。ロアーブラザーズでは、エスプレッソドリンク1杯分に入れるダブルショットを、豆20g使って抽出しているとのことです。
なぜデフォルトで「ダブルショット」なのか、スタッフに聞いてみると、「しっかりとしたコーヒー感を楽しんでいただきたいからです」との答えが。どうしてそういうコンセプトにしたのか、もう少し知りたくなりました。
「ロアーブラザーズ」は、東京・八丁堀にある「ロアー コーヒー ハウス&ロースタリー」の姉妹店(というか、ブラザーなので兄弟店)です。そちらは2016年1月にオープン。カラフルな「レインボーラテアート」はインスタグラムなどでよく見かけます。
同店のホームページを見ると、次のように書かれています。
職場の近くに、豆にこだわったおいしいコーヒー屋があれば。しかも手ごろな価格で。
ROARとは、英語でライオンなどの猛獣が「ガオォー」と吠える事を意味します。
その店名の通り、力強くインパクトのあるコーヒーを提供しています。
ドリップコーヒーはハンドドリップで抽出。淹れたての素晴らしい香味を味わえます。
エスプレッソドリンクは常にダブルショットで提供しておりますので、
しっかりしたコーヒー感と、ミルクの相乗効果を味わえます。
その他、紅茶もサンフランシスコで人気のフレーバーティーをご用意。
ROAR COFFEEHOUSE&ROASTERYから、あなたの充実したオフィスライフのために。
「ガオォー」と吠える店名の通り、力強くインパクトのあるコーヒーを、という理由でした。でも、まだもやもやと……。
2月9日、10日の2日間、横浜ワールドポーターズで「コーヒーマルシェ」が行われ、そこにロアーブラザーズが出店し、試飲を行いつつ豆を販売するとのことで、行ってみました。
▲エチオピア ナチュラル(浅煎り)を試飲させてもらいました! フルーティーな香りで軽い印象
▲濃いのが好き! なので、購入したのは「深煎りグァテマラ」
「豆は八丁堀の店舗で焙煎しているんですか?」
「はい、店長が焙煎しています。明日はロアーコーヒーから店長が来て、レインボーラテアートを行います」
というわけで、店長にも話を聞こうと翌日も行きました(笑)。レインボーラテアートを求めて(?)、行列ができていました! レインボーラテアートの様子を眺めていると、フォームドミルクに、4色の食紅で1本ずつ縦長線を引き(計4本)、それを使ってラテアートすると、カラフルなデザインが現れます。
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「このレインボーラテアートは店長が考案したのですか?」
「いえ、オーナーが考案しました。いつもは八丁堀の店舗で行っています」
「どうしてデフォルトでダブルショットなんですか?」
「ミルクが多めなので、エスプレッソを濃くしています」
と、聞いたところで私のレインボーラテアートが完成したので、聞き込みは終了。
▲味は、先日のカフェラテと同じでした
力強くインパクトのあるコーヒーを提供する理由は謎のまま。しかも、オーナーまで登場し……。
インターネットでつらつらと検索していると、製菓・製パンおよびカフェ業界に携わる方々に向けた専門誌「カフェ・スイーツ vol.180(2017年2月発行、柴田書店)」に、ロアーコーヒーの記事が出ていることを知りまして。ポチりました。
記事をじっくり読んだ結果、疑問は解消されました。以下、誌面より。
・オーナーは近くで広告制作会社を営むコーヒー好きの尾関陽介さん。「おいしいコーヒー店が少ないこの街で、高品質な1杯を手ごろな価格で楽しめる店を」と開業した。(P36)
・昔ながらのオフィス街である八丁堀で想定される客層は“ふつうの会社員”。「深めのコーヒーの味がなじみやすいはず」と考えました。(P42)
・高温でごく短時間焙く「高速焙煎法」を取り入れ、「深煎りコーヒー特有のガツンとくる香味」と「心地よい酸味」のバランスを取って提供することにしました。(P42)
・ナチュラル精製のエチオピアを浅めに焙いたタイプも用意。コーヒー初心者のお客さまに積極的にすすめることで、浅煎りコーヒー好きの掘り起こしにも努めています。(P42)
・商圏の重ならない日本橋などに2号店、3号店を出すことも検討しています。(P42)注:実際には横浜・みなとみらいに2号店、今後、東京・渋谷に3号店を予定
タナベの雑談力より、専門誌の取材力さすが! すっきりとした気持ちになったので、次回はハンドドリップコーヒーを飲んでみようと思います。
ROAR BROTHERS(ロアーブラザーズ)
住所:横浜市中区新港2-2-1 横浜ワールドポーターズ 1階
営業時間:10:30~21:00(L.O 21:00)
定休日:横浜ワールドポーターズに準ずる
URL:http://www.roar-brothers.com/
※残念ながら、2024年1月に閉店
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