新横浜ラーメン博物館(以下、ラー博)が2024年に迎える30周年に向けて、2022年7月1日から「あの銘店をもう一度」プロジェクトをスタート。過去に出店したことのある約40店舗の銘店が2年間かけ3週間のリレー形式でラー博に出店する、ラー博史上最大のプロジェクトです。その第1弾として7月21日まで、和歌山「井出商店」が出店したので、久しぶりに和歌山ラーメンを食べに行きました。
和歌山ラーメン「井出商店」について
井出商店は1953年に和歌山県で屋台から創業しました。ラー博に出店したのは1998年10月1日。今でこそ和歌山ラーメンは全国的に知られている存在ですが、当時は各地域にご当地ラーメンがあるということすらあまり知られておらず、和歌山のイメージは「みかん」や「梅干し」くらいでラーメンを連想する人は皆無だったそうです。
ところがラー博に出店すると、初日から大行列! 最大待ち時間は210分。1日平均杯数は893杯。期間終了までの238日間、一度も列が切れることがない大ブレークを果たしました。「連続行列日数、最大待ち時間、1日平均杯数」の記録は、今もなお破られていません。
その後、ラー博のお客さんからのリクエストにより2003年3月には再出店しました(2011年12月卒業)。同プロジェクトのトップバッターにふさわしい伝説のラーメン店なのです。
スープはコク深くまろやか、あと味あっさり
平日の昼時にラー博を訪れると、井出商店は30分待ち。場所は支那そばやの跡地で、行列は地下1階から階段へと続き、地下2階まで延びていました。
中華そば(レギュラー900円)と早すし(150円)を券売機で購入。「待ち時間」の表記通り、並び始めて30分以内に入店、着席することができました。ほどなくすると、早すしが、続けて中華そばが運ばれてきました。
井出商店の中華そばは、とろりとした豚骨しょう油スープが特徴。コク深くまろやかで、あと味はあっさりとしています。麺はストレートの細麺。具材はカマボコにチャーシュー、メンマ、青ネギとシンプルです。
和歌山ラーメンには欠かせない「早寿司」
和歌山ラーメンのもう1つの特徴が、ラーメンとともに「早寿司」「巻きずし」「ゆでたまご」を食べる習慣があること。井出商店では、鯖の押し寿司「早寿司」を提供しています。
封を開けてみると中身はサバの押し寿司。小ぶりなので、スナック感覚でペロリと食べてしまえます。
早寿司を食べながらラーメンを待つのが和歌山スタイルとのことですが、私は最後に残った豚骨しょう油スープと一緒にいただくのが最高の組み合わせだと思っています。コクのあるスープにさっぱりとした早寿司が良く合うので、ぜひ試してください。
早寿司は毎日販売していますが、数量限定のため、来店時間によっては売り切れていることもあるようです。
和歌山ラーメン「井出商店」の出店は7月21日まで。「あの銘店をもう一度」プロジェクトの第2弾(7月22日~8月11日)は、福島「牛乳屋食堂」となります。
新横浜ラーメン博物館 概要
住所:横浜市港北区新横浜2-14-21
入場料:大人380円、小中高生・60歳以上100円 ※このほか、6ヶ月パス(500円)、年間パス(800円)があります
営業時間:平日 11:00~21:00、土日祝 10:30~21:00 ※変動する場合あり
アクセス:JR新横浜駅より徒歩5分、横浜市営地下鉄 新横浜駅8番出口より徒歩1分
URL:https://www.raumen.co.jp/
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