横浜ウォッチャー

All About横浜 ガイド・タナベのブログ。横浜で見た・聞いた・食べたことをさくっと綴ります。

ラー博「あの銘店をもう一度」第8弾は久留米「大砲ラーメン」約70年継ぎ足し続けた「呼び戻し」スープ

福岡・久留米「大砲ラーメン」昔ラーメン

新横浜ラーメン博物館(以下、ラー博)が2024年に迎える30周年に向けて、2022年7月1日から「あの銘店をもう一度」プロジェクトをスタート。過去に出店したことのある約40店舗の銘店が2年間かけ3週間のリレー形式でラー博に出店する、ラー博史上最大のプロジェクトです。

第8弾として11月25日~12月15日まで福岡・久留米「大砲ラーメン」が出店。約70年継ぎ足し続けた「呼び戻し」スープが決め手の、九州・豚骨ラーメンが楽しめます。

 

 

 

福岡・久留米「大砲ラーメン」について

ラー博「大砲ラーメン」入口

ラー博「大砲ラーメン」入口

第8弾となる福岡・久留米「大砲ラーメン」は1953年に創業。戦後の復興期に初代 香月昇(かつき のぼる)さんが久留米の明治通り沿いに屋台を開業したことに始まります。「とにかくいいスープを作りたい!」との想いから、売上金を手に熊本県まで良質の豚骨を買い付けに出掛けた、といいます。その一念で誕生したのが大砲ラーメンの代名詞となる「呼び戻し」スープでした。

ラー博へは、2009年12月19日~2013年1月14日まで出店していました。今回の出店場所は、地下1階、八ちゃんラーメンがあった場所です。

スナックの看板が立ち並ぶ通路

スナックの看板が立ち並ぶ通路

約70年継ぎ足し続けた「呼び戻し」スープとは

店内のポスター

店内のポスター(初代 香月昇さん)

「呼び戻し」とは、スープを煮込む釜のひとつを空にせず別の釜で作った新しいスープをそこへ少しずつ継ぎ足すことで、より深いコクと旨みを出すという技法。昇さんが試行錯誤の上で生み出しました。初代が作り上げた技法を二代目となった均史(ひとし)さんが「呼び戻し」と命名しました。「呼び戻し」は、株式会社大砲の登録商標となっています。

「呼び戻し」は単純に継ぎ足すのではなく、季節や日によって調合が異なるために高い技術を要するのだとか。均史さん曰く、「呼び戻しは、積み上げられた歴史の味を今日に残すという意味で、勘と経験がものをいいます。技術を身につけるまで最低でも3年の年月が必要です」とのこと。

「呼び戻し」スープは濃厚でありながらまろやか

大砲ラーメン「昔ラーメン(900円)」

大砲ラーメン「昔ラーメン(900円)」

そんな大砲ラーメンの「呼び戻し」スープは、濃厚でありながらもまろやかな口当たりが特徴的。豚骨だけを使用し、強火でにごらせながら、長時間、骨の髄までひたすら炊き続けます。味付けの調味料は醤油ではなく「塩」が基本であることも、もう1つの特徴です。

メニューは創業の味でこってり系の「昔ラーメン」と定番まろやか系の「ラーメン」の2種類が楽しめます。「昔ラーメン」と「替え玉」を食券機で購入。あらかじめ麺のかたさも食券機で選べるようになっています。

食券機で麺のかたさが選べます

「昔ラーメン」の具材は、チャーシュー2枚、八女特産の干し竹の子を使うシナチク、久留米ラーメンには欠かせない海苔、福岡県朝倉産の青ネギ、ゆで卵スライス、そして手作りラードから生まれる豚脂の揚げ玉(通称:カリカリ)。カリカリは昔ラーメンだけに入っており、懐かしい風味を醸し出しています。

「カリカリ」は昔ラーメンのみに入る具材

「カリカリ」は昔ラーメンのみに入る具材

豚骨スープは、濃厚でありながら、ややあっさりとした印象です。

自家製麺は、国産小麦を独自にブレンドした大砲ラーメン専用粉を使用した低加水(=麺に加える水が少なめ)のストレート中細麺。豚骨スープによくからみ、コシと滑らかさがあります。

替え玉(150円)テーブルでの現金会計もできます

替え玉(150円)テーブルでの現金会計もできます

「替え玉」は好きなタイミングでスタッフに食券をわたします。替え玉と一緒に追加用のラーメンたれもついてきました。

テーブルの味変アイテム

テーブルの味変アイテム

替え玉を入れ、テーブルに置かれている紅ショウガ、ゴマをふりかけて。このほか、おろしニンニク、ラーメン用からしニンニクのたれ、ホワイトペッパーもテーブルに用意されていますので、好みの味にして楽しめます。大満足。

ごちそうさまでした

ミシュランガイド福岡・佐賀2014 特別版に「ビブグルマン」として掲載されたラーメンが首都圏で味わえるチャンスです。ラー博出店期間中、「第3の味」も登場するかも…とのことです。

後日、第3の味「呼び戻しブラック」を食べました

後日、第3の味「呼び戻しブラック」を食べました

大砲ラーメントレーディングカード(50円)

大砲ラーメントレーディングカード(50円)

福岡・久留米「大砲ラーメン」の出店は12月15日まで。「あの銘店をもう一度」プロジェクトの第9弾(12月16日~1月9日 ※12月31日、1月1日は休館)は八戸麺道 大陸、第10弾(1月10日~1月30日)は高知・須崎「谷口食堂」となります。

合わせて、1994年のラー博開館時に出店していた8店舗が約3ヵ月のリレー形式で出店する“94年組”シリーズも並行して11月7日にスタート。その第1弾は、東京・目黒「支那そば 勝丸」で、出店期間は11月7日~翌2月26日(予定)。

 

新横浜ラーメン博物館 概要

住所:横浜市港北区新横浜2-14-21
入場料:大人380円、小中高生・60歳以上100円 ※このほか、6ヶ月パス(500円)、年間パス(800円)があります
営業時間:平日 11:00~21:00、土日祝 10:30~21:00 ※変動する場合あり
アクセス:JR新横浜駅より徒歩5分、横浜市営地下鉄 新横浜駅8番出口より徒歩1分
URL:https://www.raumen.co.jp/

 

【関連記事】

travelyokohama.hatenablog.jp

travelyokohama.hatenablog.jp

travelyokohama.hatenablog.jp

travelyokohama.hatenablog.jp

travelyokohama.hatenablog.jp