「Cafe Elliott Avenue(カフェ エリオット アベニュー)」と同じように、横浜では“エスプレッソ屋”として認識されているカフェがあります」と、元マスター(⇒こちら)に教えてもらったので、取材の後に足を運んでみました。
そのカフェとは、イセザキモールにある書店「有隣堂」の裏側にある「cafe emo.espresso(カフェ エモ エスプレッソ)」。イタリア系エスプレッソの専門店です。「+BIKER's」と書いてあるのは、マスターがバイク好きで仲間が集うからだそう。2008年にオープン。
カウンターに座り「emo's カプチーノ(600円)」をオーダー。マスターがささっとラテアートを描き、運ばれてきました。
ミルクフォームはなめらか、エスプレッソはガツンとくる濃さではなくマイルドな味。イタリア系のエスプレッソは苦味が強いと思っていたので、ちょっとビックリしました。
豆について尋ねると「ウチはずっとラバッツァ。ゴールドセレクションという豆を使ってるよ」とのこと。煎りは浅めということで、マイルドな味わいだったようです。
ラバッツァは120年以上の伝統を誇るイタリアのコーヒー豆販売店で、イタリア国内のコーヒー小売市場シェアでNo.1。日本で例えるとキーコーヒーやUCCのようにメジャーなブランドだそう。「世界的なブランドだから、規模はまったく違うけど」とマスター。
「横浜にはイタリア系、ローマ系、シアトル系、いろいろなエスプレッソを出すカフェがあるので、カプチーノやカフェラテを飲み歩いているんです」と話すと、「横浜でエスプレッソを丁寧に淹れているのは、波多さんとこ(⇒カフェ エリオット アベニューのこと)とウチぐらいじゃないかな」と、イタリア系とシアトル系のエスプレッソの違いについて教えてもらえました。
「イタリアのカプチーノは観光客のために開発されたメニュー。イタリア人がバールで飲むのは、エスプレッソかマキャートだね」
「シアトルとイタリアのエスプレッソは対局にあると思うよ。シアトルはアラビカ種100%の高級豆、イタリアは安価なロブスタ種を混ぜたブレンド豆。エスプレッソは、安い豆をおいしく飲むために開発されたんだよね。7グラム、90度、9気圧、25秒で淹れる、イタリアのエスプレッソのきまりみたいのがあって」
「フォームミルクにも違いがあって、イタリアは粗め、シアトルはふんわり。シアトルはフォームミルクと合わせるのが基本だから量はたっぷり。イタリア人はエスプレッソを1日に何杯もバールで飲みたいから、量が少ない」
「日本では量が少ないからって、エスプレッソ2杯分のドッピオがあるけど……、ドッピオにするくらいならソロ2杯、バールに2回行くのがイタリア人」
お話を聞いていると、エスプレッソを飲んでみたくなり。そして、イタリア系のエスプレッソには砂糖を入れるもの、とのこと。「砂糖を入れると、チョコレートみたいな風味が出てくるから」
なるほど、砂糖を入れた方が、カプチーノでは感じられなかった、チョコレートのような味わいが楽しめました。「エスプレッソは苦い!」思っている方は、ぜひお試しあれ。砂糖はお好みで、1杯でも2杯でも3杯でも……。
▲マシンは「ラ・チンバリ M32」。キレイにお手入れしてあることもあり、たたずまいが美しい……!
▲壁面には「ラ・チンバリ」「ラバッツァ」に関するグッズがずらりと。マスターが収集してきたもので、年代物のお宝グッズもあるのだとか
▲お宝カップを撮らせていただきました! リチャードジノリ製の「ラ・チンバリ」のカップ
■cafe emo.espresso(カフェ エモ エスプレッソ)
住所:横浜市中区末広町2-6-10HKビル1階
営業時間:平日12:00~20:00(L.O.)20:30閉店、日曜・祝日12:00~18:00
定休日:不定休 ※ブログをチェック⇒横浜エスプレッソエブリデイ
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