新横浜ラーメン博物館(以下、ラー博)が2024年に迎える30周年に向けて、2022年7月1日から「あの銘店をもう一度」プロジェクトをスタート。過去に出店したことのある約40店舗の銘店が2年間かけ3週間のリレー形式でラー博に出店する、ラー博史上最大のプロジェクトです。
銘店シリーズ第12弾として2月21日~3月13日まで飛騨高山「やよいそば」が出店。タレとスープを一緒に煮込むラーメンスープは、時間帯によって味わいが変化するそうです。
- 飛騨中華そばの老舗「やよいそば」について
- そばつゆのようなラーメンスープは時間帯で味わいが変化
- 麺は全国的にも珍しい平打ち細ちぢれ麺
- チャーシューがほろりと柔らかく美味
- 寒い時期にしか味わえない「飛騨一本太ねぎ」
- 新横浜ラーメン博物館 概要
飛騨中華そばの老舗「やよいそば」について
飛騨中華そば(=高山ラーメン)の老舗・やよいそばの創業は1948年。現存する飛騨中華そば店の中では2番目に古いラーメン店となります。屋号「やよいそば」は、すぐそばにある「弥生橋」からきています。
ラー博に出店したのは、1996年10月5日~1997年3月15日。約5ヵ月の出店期間中、当時全国的にあまり知られていなかった「飛騨中華そば」を求めるお客さんで連日にぎわったそうです。
飛騨中華そばの特徴は、寸胴の中でスープとタレを合わせて煮込むこと。スープとタレを別々に作り、丼にタレを入れてスープを注ぐ一般的なラーメンのスープとは異なり、午前中と夕方では煮込み時間により味わいが変化するといわれています。そのため地元の人は、好みのスープの味となる時間帯にお店を訪れるのだとか。
飛騨高山を舞台としたアニメ『氷菓』では、やよいそばをモデルとした「あすかそば」として同店が登場したそうです。
そばつゆのようなラーメンスープは時間帯で味わいが変化
鶏ガラ、野菜等で十分にダシを取り、そこへ鰹節等の節類を加えてさらにダシを引き出したスープに、醤油などで味付けし、丸二日以上煮込みます。独特のコクと旨味を兼ね備えた色濃いスープが完成します。日本そばのかけつゆのような素朴な味わい。酢を入れると味変します。
麺は全国的にも珍しい平打ち細ちぢれ麺
麺は、全国的にみてもかなり珍しい平打ち細ちぢれ麺。低加水(=小麦粉に加える水分が少ない)のためスープとよくなじみ、のど越しと歯切れがよいのが特徴。飛騨高山は水がおいしいこともあり、今回の出店ではその水で作った自家製麺を本店から取り寄せているそうです。アツアツスープでも最後までのびることはありませんでした。
チャーシューがほろりと柔らかく美味
具材はいたってシンプル。昔ながらの中華そばに欠かせないメンマ、油分の少ないスープに旨味を加えるバラチャーシュー、そして飛騨中華そばに無くてはならない「飛騨一本太ねぎ」が入っています。チャーシューは味濃いめで、ほろりと崩れるほどの柔らかさ。チャーシュー麺にすればよかった!と後悔するほど美味でした。
寒い時期にしか味わえない「飛騨一本太ねぎ」
「飛騨一本太ねぎ」は、岐阜県の伝統野菜にも認定されており、柔らかく粘りがあり、甘みが強いのが特徴です。寒い季節にしか味わうことができない食材のため、この時期の出店となったのだとか。
ちなみに、3月3日から13日まで「焼き飛騨ねぎ中華そば」(1200円、限定50杯)を提供しているのですが、休日は15:00からの提供だったため、食べたかったのですが時間が合わず断念。「飛騨ねぎ中華そば」にしました。
約27年ぶりとなるやよいそばのラー博出店は、3月13日まで。
今後の「あの銘店をもう一度」プロジェクトの出店は、第13弾 博多「元祖 名島亭」」(3月14日~4月3日)、第14弾 函館「マメさん」(4月4日~4月24日)となっています。94年組第2弾として、3月2日~7月17日まで環七「野方ホープ」も出店しています。
新横浜ラーメン博物館 概要
住所:横浜市港北区新横浜2-14-21
入場料:大人380円、小中高生・60歳以上100円 ※このほか、6ヶ月パス(500円)、年間パス(800円)があります
営業時間:平日 11:00~21:00、土日祝 10:30~21:00 ※変動する場合あり
アクセス:JR新横浜駅より徒歩5分、横浜市営地下鉄 新横浜駅8番出口より徒歩1分
URL:https://www.raumen.co.jp/
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