新横浜ラーメン博物館(以下、ラー博)が2024年に迎える30周年に向けて、2022年7月1日から「あの銘店をもう一度」プロジェクトをスタート。過去に出店したことのある約40店舗の銘店が2年間かけ3週間のリレー形式でラー博に出店する、ラー博史上最大のプロジェクトです。
94年組 第6弾として2024年2月9日~5月12日(予定)まで「一風堂1994」が出店。ラー博が3月6日に30周年を迎えるにあたり、一風堂の創業者・河原成美さんがお祝いラーメンを3月5日と6日に提供するということで食べに行ってきました。
「一風堂」について
「一風堂」は創業者 河原成美(かわはらしげみ)さんが1985年に福岡・博多で開業したラーメン店。現在は15ヵ国279店舗(2023年9月現在)を構えるまでに成長を遂げました。世界の「一風堂」といって過言はないでしょう。
しかし、ラー博に出店した1994年の時点では博多の大名にある本店1店舗しかありませんでした。ラー博に出店した経緯などの詳細は「All About ニュース」の記事をご参照ください。
30周年お祝いラーメンについて
今回のラーメンは、河原さんの原点でもある新横浜ラーメン博物館の30周年を祝福するために創ったもの。タイトルは「誕生、そして生きる」です。価格は何と1杯3000円!
「誕生」は夢と希望に向かって情熱を注いだピュアな気持ちを、「生きる」は、この30年間の一蓮托生、そして31年目が始まる未来へのエールを一杯の丼に込めたと河原さんは説明しています。
そして、この30周年お祝いラーメンをつくるのは一風堂ドリームチーム。創業者の河原成美さんが総指揮をとり、一番弟子となる「麺の坊砦」の中坪正勝さんをはじめ、「まんかい」の奥長義啓さん、「ソラノイロ」の宮崎千尋さんと、一風堂を卒業した古株のOBという豪華メンバーが集結しました。
駆け込みセーフで食べられた、30周年お祝いラーメン
私が訪れたのは2日目の3月6日。この日、一風堂では30周年お祝いラーメン「誕生、そして生きる」のみの販売でした。
ランチタイムで完売するだろうと思っていましたが、当日14:00のラー博公式Xに「17時頃までは提供可能」とあったので行ってみることにしました。ラー博に着いたのは17:00前。まだ完売しておらず、食券を購入することができました。
席に座ると、テーブルには河原さんの挨拶文とお品書き(食材リスト)、30周年を記念したお箸が置かれていました。「これらはお持ち帰りいただいて構いません」とスタッフ。記念のお箸を使わなくてもいいように、通常の割箸も手渡してくれました。
最初にラーメンが運ばれ、続けて、ローストビーフと牛すじの煮込み、玉子、海苔が載った皿、古代赤米のにぎり飯が入った椀がやってきました。3000円という価格だけあって、ラーメン店ではこれまで見たことのないラインナップです。
数々の厳選素材から生み出されたスープは重層的な味わい
スープ、麺には、大分県の久住高原から湧き出る天然温泉水を備長炭でろ過した水を使っているそう。秋田県産・比内地鶏、愛知県・名古屋コーチン、島根県産・大仙地鶏、山形県産・豚ガラロース、鹿児島県産・黒牛から抽出したスープに、北海道産の3種類の昆布と帆立貝柱、大分県産・椎茸からとった出汁を加えています。
ラーメンの味の決め手「タレ」にも、小豆島の醤油、博多上久醤油の醤油、奥出雲の井上古式じょうゆや、フランス産「ロレーヌ岩塩」を含む3種類の塩、大分県「くしふるの大地自家製味噌」など3種類の味噌などが使用されています。
スープを口に運ぶと、これまでに食べたどのラーメンとも違う、重層的な味わいでした。
チャーシューは麺にトッピングされているのが、広島県産・豚モモ味噌漬け吊るし焼き、熊本県産・鶏胸肉低温調理。別皿にあるのが、米沢牛の牛すじ煮込み、上越和牛サーロインローストビーフです。どれもやわらかくて美味。米沢牛の牛すじ煮込みは、白いご飯に載せて食べたいほどでした。
長崎県雲仙産の桜玉子は、白身部分がピンク色。30周年のお祝いムードを盛り上げてくれていました。大分県立玖珠農業高等学校の生徒によるオーガニックビーツピューレを使うことで、このピンク色の煮玉子ができたそうです。
30周年お祝いラーメンは18時前に完売したとのこと。最後の最後に一風堂ドリームチームの渾身の一杯が食べられて満足しました。
あらためて、30周年おめでとうございます。これからもいちファンとして応援し続けます!
新横浜ラーメン博物館 概要
住所:横浜市港北区新横浜2-14-21
入場料:大人450円、小中高生・65歳以上100円 ※このほか、6ヶ月パス(500円)、年間パス(800円)があります
営業時間:平日 11:00~21:00、土日祝 10:30~21:00 ※変動する場合あり
アクセス:JR新横浜駅より徒歩5分、横浜市営地下鉄 新横浜駅9番出口より徒歩3分
URL:https://www.raumen.co.jp/
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