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東京・稲城「髙橋良輔×大河原邦男トークショー」ボトムズ「スコープドッグ」の誕生秘話が明かされる

実物大スコープドッグと大河原邦男さん、髙橋良輔さんのスリーショット

実物大スコープドッグと大河原邦男さん、髙橋良輔さんのスリーショット

2025年9月28日、JR稲城長沼駅前のいなぎペアパークでアニメ『装甲騎兵ボトムズ』の監督・髙橋良輔さんとメカデザイナー・大河原邦男さんのトークショーが行われました。同作品の主役メカであるスコープドッグ誕生秘話など貴重な話を聞くことができたので、その一部を紹介します。

 

 

 

『装甲騎兵ボトムズ』について

期間限定で「レッドショルダー」を再現したことも

期間限定で「レッドショルダー」を再現したことも

『装甲騎兵ボトムズ』は『機動戦士ガンダム』から始まったリアルロボットアニメの頂点とも評される作品です。1983年4月から1984年3月までテレビ東京で放送されました。

スコープドッグは、主人公のキリコ・キュービィーが最も搭乗したAT(アーマード・トルーパー)。全高約3.8mの人型機動兵器という設定です。

ATのパイロットたちの素行の悪さやパイロットの命より生産性を重視した機体であることから、ATとそのパイロットは「ボトムズ(Bottoms=最低の奴ら)」と呼ばれるようになりました。

ATは壊れたら乗り換える消耗品。キリコも使用不能になったスコープドッグは未練なく放棄し別の機体に乗り換える点が、それまでのロボットアニメとは一線を画していました。

このスコープドッグをデザインしたメカデザイナーの大河原邦男さんが稲城市在住であることから、2020年3月15日、いなぎペアパークにATM-09-STスコープドッグと同サイズのモニュメントが設置されました。

トークショーが始まる前に稲城市在住で稲城市観光大使のシンガーソングライター・龍井一磨さんが『装甲騎兵ボトムズ』のOP「炎のさだめ」を熱唱し、来場者を盛り上げました

トークショーが始まる前に稲城市在住で稲城市観光大使のシンガーソングライター・龍井一磨さんが『装甲騎兵ボトムズ』のOP「炎のさだめ」を熱唱し、来場者を盛り上げました

二人が出会った作品は『太陽の牙ダグラム』

トークショーの様子

最初の話題は二人が最初に共同参加した作品と、初対面の時のお互いの印象について。

二人が出会ったのは『太陽の牙ダグラム(以下、ダグラム)』という作品。1981年10月から1983年3月にかけてテレビ東京で放送されたロボットアニメです。ボトムズ同様、髙橋さんが監督、大河原さんがメカデザインを担当しました。

「『ゼロテスター』(1973〜1974年放送)という作品をつくってから、しばらく監督業を離れていました。その後(監督として)呼び戻されたのが『ダグラム』という作品なんです。私が参加した時は既にダグラムのメカデザインは完成していて、大河原さんを紹介されました」(髙橋さん)。

髙橋監督「大河原さんはハンサムで身ぎれいな人」

トークショーの様子

「ハンサムな人」というのが大河原さんの第一印象だったそう。「アニメーションに関わる人にハンサムな人はいないんです」と髙橋さんが真面目な顔で言うと、会場からは大きな笑いが起きました。「それと(大河原さんの見た目が)身ぎれいでした。アパレル関係にいらしたということで、なるほどと思いました」(髙橋さん)。

『ダグラム』の監督として髙橋さんを紹介された大河原さんは「いろいろな経験のある方だったので、付いていこうという感じでした」と、当時を振り返りました。

実は、『ダグラム』の監督を務めるまで、ロボットアニメに携わったことがなかったため、尻込みしていたという髙橋さん。「頼まれたものは何でもやる。やれそうだったらやる。失敗したら頼んだほうも頼まれたほうも、ともに恥をかけばいいんだ」と覚悟を決めて、監督を引き受けたことを明かしました。

誰もが想像できる大きさにしたい

記念撮影の様子

そして、話題はスコープドッグのデザインへ。

初めて二人が手がけたダグラムは、全高が約10mもある巨大ロボットでした。次回作については「誰もが想像できる大きさにしたい」と大河原さんは考え、自宅にあった玩具のミクロマンを乗せたモックアップ(スコープドッグの原型)を製作し、髙橋さんにプレゼンしたのです。

「ジープ感覚のロボットをやりたいという髙橋さんの意見と一致して、作品づくりに入ることができました」(大河原さん)。

スコープドッグの具体的なモチーフについて問われた大河原さんは、「ザク(『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツ)の流れをくんだ小さな人型ロボットで、モチーフは特にありません。これまで頭の中に蓄積されたものが勝手に出てきたということです」と説明しました。

髙橋さんの演出を実現するためのメカデザイン

実物大スコープドッグと稲城長沼駅

髙橋さんには、ダグラムに欠けていたスピード感を盛り込みたいという思いがありました。大河原さんが見せたモックアップは髙橋さんにとって「コレだよ!」という感じだったそう。演出として髙橋さんが劇中でやりたい要求を、大河原さんが形にしていきました。

例えば、スコープドッグのアイコンとなっている頭部のターレット(=3つのカメラ)は髙橋さんからの指示で付けたそう。またスコープドッグのアクションの特徴となっているローラーダッシュやターンピックも、髙橋さんの演出上の要求から生み出されたものだったと明かされました。

「(ロボットアニメ作品は)最終的にはプラモデルにするという目的があります。私は『こういうことをやりたい』といっているだけで、それを立体的な形にするのは無理難題もあったでしょう。ただ、できるか、できないか、そうしたせめぎ合いが作品の個性を生むことがあるので、その点では良かったと思っています」と髙橋さんは振り返りました。

この後、二人の稲城市に対する印象や今後の抱負などが語られ、約1時間トークショーは終了しました。

稲城市の公式イメージキャラクター「稲城なしのすけ」も大河原邦男さんが手がけました

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いなぎペアテラスの名物「稲城の苦いコーヒー(通称:ムセルコーヒー)」とスタッフがこの日のために描いたチョークアート

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