新横浜ラーメン博物館(以下、ラー博)によるラーメンコンテスト「佐野実メモリアル ラーメン登龍門2024」で準優勝となった「らーめん愉悦処 鏡花 八王子想庵」が2024年7月18日から28日までラー博に出店。味噌玉を鶏清湯に混ぜるスタイルの“新感覚”味噌ラーメンを食べてきました。
「ラーメン登龍門2024」について
ラー博が30周年企画の一環として、ラーメン職人の隠れた潜在能力や新たな才能を発掘するラーメンコンテスト「佐野実メモリアル ラーメン登龍門2024」を実施。テーマは「国産小麦の風味と旨味を生かした味噌ラーメン」。書類審査と面接審査の選抜を通過した8名が、2024年6月2日の最終選考(決勝戦)に臨みました。
優勝は「博多文福」、第2位は「らーめん愉悦処 鏡花 八王子想庵」、第3位は「手打ち麺 あお井(From とら食堂福岡分店)」。この3店舗がラー博に期間限定で出店します。
詳細は「All About ニュース」の記事をご参照ください。
店主の父は1999年の第1回ラーメン登竜門にエントリー
準優勝の「らーめん愉悦処 鏡花 八王子想庵」店主の町田将一さんは高校卒業後、約1年間、銀座の日本料理店にて修業。その後、父が東京都立川市に創業したラーメン店「鏡花(きょうか)本店」に勤務します。2022年6月、東京都八王子市に「らーめん愉悦処 鏡花 八王子想庵」を開業。
実は、町田さんの父・恵一さんは、1999年に開催された第1回ラーメン登竜門にエントリーし、3次の審査員試食(10名)まで残ったという経歴の持ち主。その翌年の2000年に「鏡花」をオープンし、来年25周年を迎えます。
「父の果たせなかった夢を叶えたいという思いがあり、今回の開催を知りすぐに出場することを決めました」と将一さん。父を超える準優勝を果たしたというわけです。
今回のラー博出店では、父・恵一さんも厨房に立たれています(私が訪れた際はホールにいらっしゃいました)。
味噌玉を鶏清湯に溶いて「味噌ラーメン」に変化
「【ラーメン登龍門入賞作品】西京焼豚入り山椒味噌変化(1280円)」をチョイス。のれんをくぐると「いらっしゃいませ!」「いらっしゃいませ!」と、めちゃくちゃ大きな声で迎えてくれました。
「味噌変化」というネーミングの通り、「らーめん愉悦処 鏡花 八王子想庵」が提供するラーメンは直球ではなく、変化球の味噌ラーメンと言えるかと思います。
スープのベースは鶏清湯。「佐野実メモリアル」にちなみ、佐野さんが好んで使用した山水地鶏や名古屋コーチンを主体に使用。ブレンド重層式の考えを大切に、旨味の強いスープに仕上げているそう。
提供された時のスープは鶏清湯なので、この状態で食べると味噌ラーメン感はありません。ポイントとなるのは中央にトッピングされた 味噌玉。風味豊かな麦味噌とコクのある米味噌、上品な西京味噌をブレンドしたものです。これを少しずつ鶏清湯に溶かしながら味を変化させていきます。
しかも、味噌玉の中には戻した椎茸をみじん切りにしたものと挽肉が入っているため、溶けだしたときに、途中から新たな具材も加わるという仕掛けも。
コシとモチモチ感が同居した麺
麺は、味噌の旨味に負けない国産小麦の良さを最大限に生かした中太ストレート。
将一さんは「ゆめちから」のコシと「春よ恋」「南部きらり」のモチモチ感が同居しています、とコメントしています。
具材は西京味噌で漬け込んだ吊るし焼きのチャーシュー。香り高い和歌山県産ぶどう山椒がアクセントとなり、さらに味に変化を加えます。この山椒の風味はいつまでも口の中に残り、さわやかでした。
変化球の味噌ラーメンを提供する「らーめん愉悦処 鏡花 八王子想庵」の出店は7月28日まで。8月1日からは優勝した「博多文福」が出店します。
新横浜ラーメン博物館 概要
住所:横浜市港北区新横浜2-14-21
入場料:大人450円、小中高生・65歳以上100円 ※このほか、年間デジタルパス(500円)、年間アナログパス(800円)があります
営業時間:平日 11:00~21:00、土日祝 10:30~21:00 ※変動する場合あり
アクセス:JR新横浜駅より徒歩5分、横浜市営地下鉄 新横浜駅9番出口より徒歩3分
URL:https://www.raumen.co.jp/
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